介護福祉士国家試験の勉強法の全体像を、まず先にお伝えします。第38回は合格率が70.1%で、同回からパート合格制度が導入されました。過去の高い合格率だけを見て難易度を決めず、最新の出題基準と自分の過去問結果から計画を作ることが重要です。
- 最新結果(厚生労働省公表): 第38回は受験者78,469人、合格者54,987人、合格率70.1%
- 新しい制度: 第38回からA・B・Cのパート合格制度を導入。合格したパートは翌年・翌々年まで受験免除の対象
- 進め方: 公式の出題基準を確認→過去問で現在地を測る→誤答が多い科目を補強→再演習
- 道具: 参考書1冊+過去問集、スキマ時間にアプリ。特定アプリの優劣より使い方が大事
第38回の結果とパート別合格者数は、厚生労働省「第38回介護福祉士国家試験合格発表について」で確認できます。この記事は、公式情報を出発点に、過去問の使い方と勤務シフトに合わせた計画の作り方を具体化します。
この記事でわかること:
- 第38回の合格率70.1%とパート合格制度の概要
- 過去問の使い方・参考書やアプリの活用・働きながらの計画
- 独学で受かるための進め方と、落ちる人のパターンの避け方
介護福祉士試験の勉強法|合格率と進め方の全体像
介護福祉士国家試験の勉強は、公式の出題基準を確認し、過去問の誤答から優先順位を決めるのが基本方針です。過去問は出題形式と現在の弱点を知る道具であり、問題文と答えを暗記するだけでは十分ではありません。
必要な期間や時間は、基礎知識、受験までの残り期間、勤務シフトによって変わります。最初に過去問を時間を測って解き、科目別の誤答と「知識不足・読み違い・時間不足」などの原因を記録してください。その結果をもとに週単位の計画を作ります。
介護福祉士は、実務経験ルートで受ける人が多い資格です。受験の前提として実務者研修の修了などが関わるため、勉強と並行して要件も確認しておきましょう。実務者研修の位置づけは実務者研修とはの記事、資格の取る順番の全体像は介護の資格の順番の記事で整理しています。
第38回の合格率は70.1%(厚生労働省公表)
難易度をつかむために、まず最新の結果を正確な出典で押さえます。
| 回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第38回(令和8年1月実施) | 78,469人 | 54,987人 | 70.1% |
この数値は厚生労働省が公表した第38回の結果です。過去の回より合格率が高い年もありますが、合格率は受験者集団や問題の難易度でも動きます。合格率だけから、自分が「受かりやすい」「難しい」と決めることはできません。
受験する回の出題基準、合格基準、受験の手引を確認し、過去問で自分の得点状況を把握するほうが実用的です。結果は厚生労働省の第38回合格発表、制度と次回試験は社会福祉振興・試験センターで確認してください。
第38回からのパート合格制度|合格パートは翌年・翌々年まで有効
第38回から、試験科目をA・B・Cの3パートに分けて判定するパート合格制度が導入されました。第38回では全員が全パートを受験し、総得点の基準を満たさなかった人についても、各パートの基準を満たしたかが判定されています。
厚生労働省の発表では、第38回のパート別合格者はAパート3,935人、Bパート1,509人、Cパート6,181人です。人数には重複があります。合格したパートは翌年・翌々年まで有効で、その期間の再受験では全パートを受けるか、不合格パートだけを受けるか選べます。
パート合格は「苦手分野を放置してよい」という意味ではありません。初めて全パートを受験する人は、総合合格に必要な科目群を横断して準備します。前回のパート合格がある人は、結果通知を確認し、試験センターの合格基準と受験の手引に従って申込パートを決めてください。
出題範囲と、まず知っておくこと
介護福祉士国家試験は、人間の尊厳と自立、介護の基本、社会の理解、生活支援技術、こころとからだのしくみ、医療的ケア、介護過程、総合問題など、複数の科目群から出題されます。全パート受験で総合合格を目指す場合は、総得点の基準に加えて、対象となる科目群の得点要件も確認が必要です。
得意分野だけで点を稼ぐ計画では、科目群の要件を満たせない可能性があります。現在のパート区分と合格基準は年度の公式資料で確認し、苦手科目を完全に除外しない計画にしてください。
この記事では出題範囲の枠組みと勉強の進め方を扱い、介護技術や医療的ケアの具体的な手技そのものには踏み込みません。手技は現場と研修で身につける領域であり、試験対策としては「知識としての頻出ポイントを押さえる」ことに集中します。
過去問の使い方|年数や周回数より誤答の原因を見る
過去問は、出題形式と自分の弱点を知るために使います。「何年分を何周すれば合格できる」という公式の基準はありません。解いた回数ではなく、誤答の原因を説明でき、次に同じ論点が出たとき正答できるかを確認します。
- 初回:時間を測り、今の得点状況を知る。 正答数だけでなく、科目とパートごとの誤答を記録します。
- 分析:誤答を理由別に分ける。 知識不足、設問の読み違い、選択肢の比較不足、時間不足などに分け、必要な対策を決めます。
- 再演習:時間を空けて解き直す。 正解を覚えているだけにならないよう、同じ論点を別の問題でも説明できるか確認します。
大切なのは、過去問を「答えの暗記」で終わらせないことです。間違えた分野は参考書に戻って理解を補うと、初めて見る問題にも応用が利きます。特に事例問題(状況を読んで判断する問題)は、暗記では対応しにくいため、過去問で「問われ方」に慣れておくことが効きます。独学者がつまずきやすいのがこの事例問題なので、過去問演習で出題パターンに数多く触れておきましょう。